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ブログ記事

妊娠と喫煙
ベテラン助産師の本村啓子です。   今日は、重要なトピックについてお話ししたいと思います。 それは、「妊娠と喫煙」についてです。       日本ではいまだに煙草を吸っている妊婦もいますが アメリカでは妊娠中のたばこは非常に厳禁とされています。   喫煙が胎児に及ぼす悪影響が広く知られており 医療機関、保健当局、医療専門家など 多くの関係者が妊娠中のたばこ禁止を強く支持しています。   アメリカでは、妊娠中のたばこについての情報が広く提供され 母親や赤ちゃんの健康を守るために 積極的なキャンペーンやプログラムが行われています。   みなさんも、できるだけ、マタニティ期だけでも減らす方向で考えましょう。         喫煙と妊娠:影響は大きい 喫煙が胎児に及ぼす影響は、現在でも研究が進行中であり その一部はまだ解明されていない部分もあります   一般的に、喫煙妊婦から生まれた赤ちゃんは 非喫煙妊婦から生まれた赤ちゃんに比べ、出生体重が約200gも軽いとされています   さらに、1日に10本以上たばこを吸う妊婦は 低出生体重児(出生体重が2500g未満の赤ちゃん)を出産し、 早産のリスクが2倍高いとされています   また、1日7時間以上の受動喫煙でも 同様の危険性があることが報告されています   喫煙の影響で、胎児に供給される栄養や酸素が減少することが考えられています。 そして、これが母児のさまざまな健康問題につながる可能性があります。         喫煙と口唇口蓋裂 喫煙が口唇口蓋裂の発生率を最大2倍に増加させることが示されています この状態は、赤ちゃんの口の発達に関連があり、手術が必要な場合もあります。     喫煙と死産率・乳児死亡率 喫煙する母親から生まれた子どもたちの死産率と乳児死亡率が 約2倍高くなることが報告されています   これは非常に重要で、喫煙が胎児の命に大きな影響を及ぼす可能性があることを示しています。     喫煙と子どもの成長 1日に10本以上たばこを吸う母親から生まれた子どもたちは、 平均身長が1.0㎝低く、読書、数学、一般的な能力においても 非喫煙者の子どもたちに比べて3~5か月遅れていることがある統計が報告されています   このような影響は、将来の発達にも影響を及ぼす可能性があります。     おわりに   喫煙は、妊娠期間において赤ちゃんに大きなリスクをもたらすことが科学的に証明されています。   妊娠中は周囲もたばこを吸わないことが推奨されます   また、身の回りにたばこ煙が充満しないように心掛けましょう。 家族も、別の部屋や、ベランダなどで数など協力してもらいましょう   (※煙草は依存性があるので、急にやめるのは難しいです)   喫煙に関する詳細な情報やサポートが必要な場合は 医療専門家や禁煙プログラムに相談してください   あなたとあなたの赤ちゃんの健康を守るために たばこを遠ざける選択をしましょう     妊娠期間を穏やかに過ごし、健康的な妊娠と健康な赤ちゃんが誕生することを願っています 続きを読む...
妊娠貧血
こんにちは、本村啓子です。 今回は、特に妊娠中のママたちが気になる「貧血」についてお伝えします。     1. 妊娠中の貧血とは?   妊娠中の体内は、赤ちゃんの成長と共に様々な変化を迎えます。 その中の一つが、血液の構造と量の変化です。   具体的には、妊娠すると母体の血液量が増加しますが、 この増加量の中心は「血漿」(黄色い部分)であり、赤血球の増加量に比べて血漿の増加量が多いため、 赤血球濃度が相対的に低下します。これが「稀釈性貧血」と呼ばれる現象です。     さらに、妊娠中は赤ちゃんの骨格や組織の形成、さらには胎盤の生成といったプロセスで、 多量の鉄分が要求されます。 これに伴い、母体の鉄分の消費量も増えていきます。   このため、鉄分の摂取が十分でない場合、体内の鉄分が減少し、 これが原因で「鉄欠乏性貧血」が生じることがあります。   また、妊娠中には体の変化に伴うホルモンバランスの変動や、 吸収不良、吐き気やつわりによる食事制限なども影響して、貧血を引き起こしやすくなります。     このように、妊娠中の貧血は、母体と胎児の関係や、体内の変化に伴う鉄分の動き、 ホルモンの影響など、複雑な要因が絡み合って起こる現象です。   2. 貧血の症状     妊娠中の貧血は、体が必要とする鉄分や栄養が足りなくなることで、さまざまな症状を引き起こします。 その変化は、じんわりとやってきたり、突然気づいたりと、ママそれぞれ異なります。 あなたの体の変化に気づくために、以下の症状をしっかりと理解しておきましょう。 疲れやすさ: これは最もよく感じる症状の一つです。 いつもよりも少しのことで疲れてしまったり休息を取っても疲れが取れないことがあります。 顔色の悪さ: 肌の色が蒼白になることがあります。 お化粧をしても、なんだか元気がない顔色に見えることがあるでしょう。 息切れ: 普段の生活での移動や、ちょっとした運動で息があがることが増えることがあります。 心の動きの変化: イライラや不安を感じやすくなることがあります。 また、意欲の低下や気分の落ち込みを感じることも。 めまいや立ちくらみ: 立ち上がったときや急な動きで、 頭がくらっとすることが増えることも。 頭痛:特にこめかみ周辺に痛みを感じることがあるでしょう。 手足のしびれ:手や足にピリピリとした感覚や、冷えを感じることがあります。   これらの症状は、一つや二つだけでなく、複数同時に感じることもあります。 でも大切なのは、これらが貧血のサインである可能性があると知って、 無理をせず、早めに医師や助産師に相談することです。   貴女の体は、小さな命を育んでいるのですから、そのサインを大切に受け止めてくださいね。           3. 妊娠中の貧血の原因 血液量の増加: 先に述べた希釈性貧血が起きます。 鉄分の必要量の増加: 赤ちゃんの成長に伴い、体内での鉄分の必要量が増加します。 特に、胎盤の形成や赤ちゃんの骨格などを作る際に、多くの鉄分が使われます。 そのため、母体の鉄分のストックが足りなくなることがあり、これが「鉄欠乏性貧血」の原因となります。 食事制限やつわり: 初期のつわりなどで、食事量が減ってしまうことがあるかと思います。 その結果、鉄分やビタミンの摂取が十分でなくなり、貧血を引き起こすことがあります。 妊娠中のホルモン変動: 妊娠すると、体のホルモンバランスが大きく変わります。 このホルモンの変動が、鉄分の吸収や利用に影響を及ぼすことがあります。   このような理由から、妊娠中は貧血を感じやすくなります。 ですが、心配はいりません。定期的な健診や適切な食事、休息によって、 お母さんも赤ちゃんも健やかに過ごせるようサポートしていきましょう。 母と子の健康は、何よりの宝物ですね。           4. 貧血を予防・改善する方法   妊娠中の貧血を予防・改善する心得 妊娠という特別な時期に、ママの体は赤ちゃんを育てるための変化を経ています。 その中で、貧血にならないように気をつける方法を、いくつか紹介いたします。  ... 続きを読む...
妊娠中の腹痛
助産師の本村啓子です。   妊娠中のママたちが感じる下腹部の痛みについてのお話をします。         その痛みは「チクチクする」「ギューっとする」「生理痛のよう」とさまざまな形で現れます。   特に、出血が伴わない場合、妊娠に大きな影響はないと考えられますが、時に受診が必要な場合もあります。       出血がない下腹部痛の原因とは? ホルモンバランスの変化:      妊娠中、体内のホルモンバランスが変わります。   特に、プロゲステロンや黄体ホルモンの影響で消化管の運動が抑制され、   便秘や下痢を引き起こすことがあります。これが腹痛の原因となることもあります。       子宮の成長:    赤ちゃんが成長するにつれ、子宮も拡大します。   この時、子宮の外側にある円靱帯が伸びて、痛みを引き起こすことがあります。   これは、円靱帯症候群や牽引痛として知られています。   かなりの割合で起こります。 胎動:  赤ちゃんが大きくなり、おなかの中で元気に動き回ると、   その動きが下腹部痛として感じられることもあります。   特に、赤ちゃんが恥骨やお腹の辺りを蹴ったとき、靱帯が引っ張られて痛みを感じることもあります。           胃腸炎: 感染性胃腸炎や、食あたりなども腹痛の原因になります。             出血がない下腹部痛の対処法     安静に過ごす:  痛みを感じたら、まずは落ち着く場所で休むことが大切。   温かいお茶を飲みながらリラックスして過ごすと、痛みも和らぐことが期待できます。   円靭帯の痛みの場合も安静とリラックスで治る場合が多いです。 食生活の見直し:  便秘が痛みの原因の場合、食物繊維を十分に摂ることで改善されることもあります。   不溶性食物繊維や水溶性食物繊維をバランスよく摂ることを心がけましょう。   また水分を多めにとりましょう。     性行為の自粛:    痛みを感じる場合、一時的に性行為を控えましょう。           注意が必要な場合   痛みが激しい、冷や汗、嘔吐、発熱などの症状が現れた場合や、   腹痛が定期的に起こる場合は、速やかに医師の診察を受けることをおすすめします。     また、胃腸炎や虫垂炎などの病気が原因となることもあるため   急な症状の変化には十分注意が必要です。       まとめ    ... 続きを読む...
妊娠高血圧症と妊娠高血圧腎症
ベテラン助産師の本村啓子です。 今回は妊娠高血圧症と妊娠高血圧腎症について詳しくご説明します。   妊娠20週以降に高血圧のみ発症する場合は 妊娠高血圧症、高血圧と蛋白尿を認める場合は妊娠高血圧腎症と分類されます     妊娠高血圧症とは? 妊娠高血圧症は、妊婦さんの血圧が通常よりも高い状態を指し 通常は最高血圧または最低血圧のどちらかが140/90以上の場合に診断されます。   この高血圧は妊娠に深刻な影響を及ぼす可能性があります     妊娠高血圧腎症とは? 妊娠高血圧腎症は、高血圧を発症するだけでなく、 タンパク尿や足の浮腫(むくみ)などの兆候も見られる病態です。 重症化すると、浮腫が脚全体にまで進行し、手にも影響を与える可能性があります       いつ発症するのか? 妊娠高血圧症と妊娠高血圧腎症は、妊娠20週目以降に初めて高血圧が発症した場合に診断されます   これらは妊娠に悪影響を及ぼすハイリスクな疾患です   しかし、診断にあたって、その高血圧が白衣症候群による一過性のものでないことを確認する必要があります   妊娠高血圧腎症の原因は? 現在、妊娠高血圧腎症の原因は完全には解明されていませんが、 胎盤が関与していることが考えられています。   胎盤の形成初期に血管の異常が起き、 これがホルモンへの異常な反応を引き起こし、血管収縮を引き起こします。 その結果、胎盤血流が制限され、母体の循環血流にも影響を及ぼす可能性があるとされています。     妊娠高血圧症と妊娠高血圧腎症の治療法 現時点で、これらの疾患を完全に治療する方法は存在しません   ただし、症状に応じて医師が指示を出します。   生活指導として、適切な水分摂取、ストレス管理、バランスの取れた食事、 適度な運動(絶対安静時を除き、医師の指示に従ってください) などが行われることがあります   また、お薬の処方も行われることがあります。 最も重要なのは、母親と赤ちゃんの健康を確保し、 異常が発生した場合に早期に発見するために定期的なフォローアップを行うことです。     合併症に注意   妊娠高血圧症と妊娠高血圧腎症は、重篤な合併症を引き起こす可能性があります。 症状が現れた場合、専門医に相談し、適切な対策を講じることが非常に重要です。   お腹の赤ちゃんの動きを毎日注意深く観察し、頭痛、めまい、視覚異常、強い腹痛な どの症状が現れた場合には迅速に専門医に連絡しましょう   合併症にはけいれん発作、胎児発育不全、常位胎盤早期剥離、早産などが含まれ、 これらが発生した場合には速やかに病院への搬送が必要です。     結び   妊娠高血圧症と妊娠高血圧腎症はハイリスクな妊娠疾患であり、 妊娠期間、出産、出産後にわたり、経験豊かな専門医チームによる注意深い観察が必要です   母親と赤ちゃんの両方の健康を保つために、妊娠中の血圧管理とケアが重要です。 専門医のアドバイスを受けながら、健康な妊娠を過ごしていただければ幸いです。 続きを読む...
妊娠とペット
こんにちは。助産師の本村啓子です。 今回は妊娠初期の感染症について、ペットとの関連性を中心にお話します。   妊娠中も検査があるとトキプラズマって何?   まず、トキソプラズマ症とは何か、知っていますか? これは、トキソプラズマという寄生虫が原因となる病気です。 一般の人々が感染しても大抵は軽症や無症状で済むのですが、 妊娠中の方が感染すると赤ちゃんにも影響が出ることがあります。   例として、流産や早産のリスクが高まったり、赤ちゃんが水頭症や精神運動障害を持つ可能性が考えられます。       2. 猫との関連性   トキソプラズマは、感染した動物の筋肉や土に存在します。 特に、猫はこのトキソプラズマの宿主として知られており、 感染する原因として、外で捕まえたネズミや虫、生肉を食べることが挙げられます。   感染した猫は、オーシストと呼ばれる卵のようなものを便とともに排泄します。 オーシストに触れ、それを口にすることで人間も感染のリスクがあります。       3. 実際の対策は?   猫を飼っている方、心配になりますよね。しかし、 適切な対策を取れば、感染リスクは大幅に減少します。 肉を食べる際は、しっかりと加熱して食べる。 ガーデニングや土いじりの際は手袋を使用し、後は手洗いを徹底する。 猫のトイレ掃除は他の家族にお願いするか、マスクや手袋をして行う。 猫は家の中だけで飼い、加熱済みのフードを与える。   トキソプラズマ症は確かに妊婦さんにとって気をつけたい病気の一つですが、 適切な対策を行えば感染リスクは低くなりますので 猫を飼っているからといって過度に心配する必要はありません。   不安な場合は、産科や動物病院の専門家と相談しましょう。    その他の動物     犬: 犬の排泄物や唾液から感染する犬回虫が存在します。 妊婦が感染すると胎児への影響のリスクが考えられます。 鳥: 鳥インフルエンザや鳥クリプトコックス症のリスクがあります。 特に家禽や野鳥との接触は避けるよう心がけましょう。 小動物(ハムスターやフェレットなど): リンパ球性脈絡髄膜炎という病気を引き起こすリンパ球性脈絡髄膜炎ウイルスの感染源となることが知られています。 爬虫類: これらの動物はサルモネラを持っていることが多く、取り扱いには注意が必要です。 魚や水棲動物: 一部の魚や水棲動物はマイコバクテリウムなどの病原体を保持していることがあります。 妊娠中は、これらのペットや生物との接触を最小限にするか 適切な予防対策を講じることが大切です。   ・具体的には、ペットとの接触後は手をきちんと洗う ・ペットの排泄物の処理は他の家族にお願いするなどの対策を行うと良いでしょう。         最後に、ペットとの接触による感染症のリスクは低いとされていますが 妊娠中は免疫が低下しているため、できるだけリスクを避けるための上記対策を心がけることをおすすめします。   続きを読む...
妊娠中の夫の役割と心構え
助産師の本村啓子です。 妊婦の皆さん、そしてご主人方にとって、これからの出産と分娩は特別な瞬間です。   夫ができることが、妻の喜びと安心感につながります。 ここでは、夫の役割と心構えに焦点を、当て分かりやすくお伝えしていきます。         1. お互いのサポートが大切です   夫婦は協力し合いましょう。 妊婦の身体的、精神的な変化に対する理解と共感が大切です。 妻が不安やストレスを感じたとき、夫は耳を傾け、感情を受け止めてあげることが必要です。       2. 情報収集と共有   妊娠中の情報収集は大切ですが、情報が過多にならないよう注意しましょう。 ネットにある情報をうのみにするのではなく 信頼性のある情報源から情報を収集し、必要な情報を夫婦で共有しましょう。           3. 一緒に運動や栄養を考える   健康な妊娠には適切な運動と栄養が欠かせません。 夫は妻と一緒に健康的な食事を考え、軽い運動や散歩に誘うことでサポートできます。 一緒に料理を楽しむことも、絆を深めるチャンスです。 この機会に、ぜひベビーの栄養になる食事を夫婦で作ってみましょう。   これも立派な胎教です。         4. 産前準備を手伝う   出産に向けての準備が必要です。 夫はベビーグッズの選定や部屋の準備、入院バッグの用意時の買い物などのお手伝いができます。 ネットでの購入時にも、夫婦で考えて購入しましょう。 これにより、妻が安心感を持てるので、出産へのポジティブな気持ちに有効です。       5. 出産計画を共有   分娩計画は夫婦で話し合いましょう。 妻の希望や不安を聞き、出産時の役割分担を考えます。 夫は出産予定日に備え、病院への道順や駐車場の確認なども行います。 ま他、仕事に行っているときや、夜間の病院への送迎についても 相談をしておきましょう。       6. 出産当日のサポート   出産当日、夫の存在は非常に重要です。 妻が陣痛に耐えるとき、手を握り続けたり、励ましたりすることができます。 また、医師や助産師と連携し、妻の要望を伝える役割も担います。 一緒に、ベビーを迎える気持ちが大切です。     7. 出産後のサポート   出産後も夫のサポートは続きます。 授乳は夜間も2~3時間おきにありますので睡眠不足が続きます。 夫婦や、お手伝いに来てくれる両親などと協力して こまめに休めるようにしましょう。   夫も積極的に家事や赤ちゃんのお世話を手伝い、休息をとる機会を提供しましょう。 夫婦の協力が、新生児の世話にもプラスに働きます。       結びに   妊娠中、夫のサポートは非常に重要です。 妻の喜びと安心感を大切にし、共にこの素晴らしい奇跡を楽しんでください。 そして、これからの出産と分娩が幸せな思い出となり、家族の絆を深めるきっかけとなることを願っています。 妊娠中の夫のサポートについての情報が多くの方に届き 安心感と幸福感を広げるお手伝いができれば幸いです。   続きを読む...
妊娠中のカフェイン
私は助産師の本村啓子とです   今回は妊婦さんたちに向けて、カフェインについてお話ししたいと思います。     妊婦さんにとって、食事や摂取物には気を使う必要があります     カフェイン   カフェインについても、注意が必要な要素の一つです。   カフェインは、コーヒーや紅茶、緑茶、ソフトドリンク、チョコレートなどの多くの飲み物や食品に含まれています 一般的には気軽に楽しむことができるものですが 妊娠中には摂取量に気を付ける必要があります。   まず、カフェインが妊娠にどのように影響するかをお伝えしましょう。     カフェインは中枢神経系を刺激する効果があり、覚醒作用があります。   これは、通常の摂取量では一般的に問題ありません。     しかし、妊娠中は特別な注意が必要です。   なぜなら、胎児は母体を通じてカフェインを取り込むことができ その影響を受ける可能性があるからです。       妊娠中の適切なカフェイン摂取量については、医師や助産師と相談することが重要です。 一般的なガイドラインでは、妊娠中のカフェイン摂取を制限することをおすすめしています。   通常の成人において、1日に摂取しても安全とされているカフェインの量は、 約300ミリグラムから400ミリグラムまでです     しかし、妊娠中はこの量を減らすことが推奨されています。   妊娠中に過剰なカフェイン摂取が問題となる理由は、以下の点が挙げられます。   胎児への影響: 高濃度のカフェインが胎児に影響を及ぼす可能性があるため、摂取を制限することで胎児の健康を保護することが大切です。 睡眠の乱れ: 過剰なカフェイン摂取は、妊娠中の睡眠の質を低下させることがあります。良質な睡眠は、妊娠中に特に重要です。 妊娠高血圧症候群のリスク: 高濃度のカフェイン摂取は、妊娠高血圧症候群のリスクを増加させる可能性があります。 では、どのようにカフェイン摂取を制限すべきでしょうか?     まず、コーヒーや紅茶、エネルギードリンクなどの高カフェイン飲料の摂取を控えることが重要です。   また、チョコレートやカフェイン入りの薬品にも注意が必要です。 代わりに、ハーブティーやカフェインのない飲料、水、果物ジュースなどを選ぶことが良いでしょう。     妊娠中のカフェイン摂取については、一般的なガイドラインを参考にしながら、 自身の健康状態や医師の指導に従うことが大切です。 健康な妊婦さんとして、バランスの取れた食事と適切な生活習慣を心がけましょう。   以上が、妊婦さんたちに向けたカフェインに関する重要な情報です。     初めてのママたちが安心して妊娠期間を過ごすために カフェイン摂取についての意識を高めることが大切です。       何か質問や疑問があれば、いつでも身近な医師・助産師・看護師にお気軽にご相談ください 続きを読む...
里帰り出産について
助産師の本村啓子です。 里帰り出産について、その意味や重要性を知っていますか?   出産が近づくと、多くのママたちが実家で出産とその後の生活を考え始めます。 では、里帰り出産のメリットやデメリットは何か、そして具体的な期間や スケジュールはどうなっているのでしょうか。   これを詳しくご紹介します。   里帰り出産とその目的   里帰り出産とは、出産を迎えるために一時的に実家に戻ることを指します。 具体的なタイミングはママそれぞれですが、その背景にはさまざまな理由があります。   主な理由として、実家の家族に囲まれて、安心感を持ちながら 出産と産後のケアを受けたいという思いが挙げられます。 また、産前・産後のサポートを家族から受けることで ママの身体的、精神的ストレスを和らげるためでもあります。     里帰り出産のメリット・デメリット   里帰り出産には明確なメリットが存在します 精神的安定:実家の環境でリフレッシュし、出産を迎えることができる。 両親や親戚のサポート:育児の経験豊富な家族の手助けやアドバイスが受けられる。 日常生活の支援:家事や育児のサポートを受けることができる。 一方、デメリットも考慮する必要があります 夫との時間が減少:一緒の時間が少なくなり、夫の育児参加が難しくなる。 育児方針の違い:家族間での意見の不一致が生じる可能性がある。 経済的な負担:里帰りの費用や、生活費の増加。     里帰り出産のタイミング   ママが実家に戻るタイミングは一概に決められませんが、 妊娠中期(14週から27週6日)は移動がしやすい時期とされます。 一方、妊娠後期、特に37週以降は出産が近づくため 移動のリスクを考慮する必要があります。 飛行機での帰省は出産予定日の28日前まで(妊娠36週まで)は、 特に診断書などは不要とする航空会社が多いですが各空港会社に尋ねましょう   里帰り出産の準備   病院の選定:事前に希望する病院をリサーチし、分娩予約をする。 紹介状の取得:現在の病院からの紹介状が必要な場合があるので、要確認。 必要な持ち物の準備:実家での生活や病院での入院に必要なものを揃える。   注意点   里帰り先の家族との相談が必要です。受け入れ可能か 家事育児のお手伝いなど、事前にしっかりと話し合うことが重要です。     まとめ   里帰り出産は、多くのメリットがある一方で、計画と準備が求められます。 出産を迎えるママたちが最良の選択をするために、情報をしっかりとキャッチし、 家族やパートナーとのコミュニケーションを大切にしてください。   続きを読む...
犬の日と岩田帯(腹帯)
ベテラン助産師の本村啓子です。 今日も多くのママたちの笑顔を見守る毎日を過ごしています。     今回のブログでは、ちょっとユニークな話題を取り上げたいと思います。   それは「犬の日」と「安産」の関係です。   ちょっと驚かれるかもしれませんが、実は深い関係があるんですよ。     犬の日   さて、「犬の日」と聞いて、何を思い浮かべますか?   日本の伝統的な暦の中には、犬の日という日が存在します。   この日は、犬が安産であることから、安産の祈願やお産の安全を願う日として古くから知られています。   犬は、自然とスムーズに出産を迎えることが多いので、 その力を借りたいという思いから、このような日が生まれたのでしょう。       岩田帯   そして、お産に関する伝統や風習には、他にも「岩田帯」というものがあります   岩田帯の由来は、岩田神社に関連していると言われています。 岩田帯は、お腹をしっかりと支え、胎児を安定させるためのものとして、 妊婦さんたちに多く使われてきました     安産や健やかな子育てを願って、この帯を身につけることは、 ママたちの安心感や希望を象徴していると言えるでしょう   現在は腹帯としてパンツタイプなど多様なものが出ていますね 用途は同じですので、どちらを使われてもいいでしょう。     妊娠5ヶ月頃から7ヶ月頃の犬の日に、身に着ける風習があります。   5ヶ月頃から7ヶ月頃は、胎児が大きく成長し始め、お腹が目立ち始める時期です。 腹帯は、この時期のお腹を支えるとともに、母子の健康や安産を願って身に着けるものです     犬の日や岩田帯のように、出産や子育てにまつわる伝統や風習は、 日本の歴史の中で数多く存在しています。   それぞれが、その時代や地域の思いや願いを持って生まれたものです   初めてのママにとって、このような情報は知っておくと、 お産のプロセスをより楽しみながら迎えられるかもしれませんね。     最後にお産はママ一人の力だけでなく、 周りのサポートや知恵、そして何よりもママ自身の心の準備が大切です。   犬の日や岩田帯のような風習を知り、その背景にある思いを受け取ることで、 より安心して、幸せなお産を迎える手助けになることを願っています   これからも、初めてのママたちが安心してお産を迎えられるよう 私たち助産師は全力でサポートしていきます。 どうぞ、楽しみながらお産の準備を進めてくださいね 続きを読む...
妊娠初期の異常について
ベテラン助産師の本村啓子です。     今回は妊娠初期の異常とその原因、対処法について詳しく説明します。 初めての妊娠に限らず、いつもと違うことが起きたら不安になりますよね そこで今回は詳しく書いていきます。         出血 原因: 妊娠初期の出血は、流産や子宮外妊娠、子宮内膜症、子宮頸管ポリープなどが原因となることがあります。 対処法: 出血がある場合、安静にし、医師に連絡しましょう 妊娠初期の出血は通常ではないと考えて速やかに受診しましょう。 特に出血が激しい、痛みを伴う、または凝血異常がある場合は緊急で受診しましょう。     悪心と嘔吐 原因: 妊娠ホルモンの変化や胎児から出るホルモンが原因で、通常は妊娠初期に起こります。 対処法: 頻繁な小食や、吐いた後でも水分を摂るように心がけましょう。 この時期は赤ちゃんの栄養についてはさほど気にせず水分補給をしましょう (できれば葉酸を含む食材や、ビタミン・ミネラルなどは補給したいですね) 重度の嘔吐に悩む場合、医師に相談し、必要に応じて薬物療法を検討しましょ     腹痛 原因: 腹痛の原因は子宮の成長、靭帯の緊張、便秘、子宮内膜症、炎症、流産の兆候などが考えられます 対処法: 軽度の腹痛は休息し、十分な水分を摂ることで和らげることができます。 子宮を支えている靭帯がひきつれて痛むこともあります。 ストレスにより起きる場合もありますので心身の安静が必要です。 しかし、激しい腹痛や出血がある場合は、直ちに医師に連絡しましょう。     頻尿 原因: 妊娠初期から、子宮が膀胱に圧迫をかけるため、頻尿が起こります 対処法: 適度な水分摂取は大切ですが、夜間の頻尿を減らすためには寝る前に大量の水分を取らないようにしましょう。 発熱や痛みが伴う場合は膀胱炎なども考えられますので、医師に相談してください。     発熱 原因: 妊娠中の発熱は感染症の兆候として考えられます 妊娠期間は平熱よりやや高いため37度台で症状を伴わない場合は安静でいい場合も多いです。 対処法: 適切な安静と水分補給が必要です。医師の診断と指示に従い、必要に応じて安全な薬物を使用しましょう。     腰痛 原因: 妊娠に伴い、体重の変化や姿勢の変化によって腰痛が生じることがあります。 しかし、急激な腰痛や下腹部の痛みは流産などの異常の兆候となります。 対処法: 軽度の腰痛は温かいシャワー、軽いストレッチ、適切な姿勢維持で和らげることができます。 痛みが激しい場合は医師の診察を受けましょう これらの異常に対処する際には、自己判断をせず、医師や助産師のアドバイスを受けることが大切です。   早期の対応は、ママと赤ちゃんの安全を確保するために非常に重要です。   お母さんと赤ちゃんの健康を最優先に考え、身近なかかりつけの医師を頼り 安心して妊娠期間を過ごしてくださいね 続きを読む...
妊娠初期のママと赤ちゃん
ベテラン助産師の本村啓子です。     妊娠おめでとうございます この時期はうれしい時期であるとともに 身体の中でいろんな変化が急激に起こり体調を壊しやす時期です   妊娠初期の週数ごとに、胎児とママの身体の変化と注意点を記載しますので 参考にしてみてください。           1週目 - 4週目 (妊娠1ヶ月)   胎児: この時期、受精卵が子宮内に着床し、胚と呼ばれる小さな集団の細胞からなる胎児が形成されます。 胎児は非常に小さく、肉眼で見ることは難しいです ママの身体: 妊娠初期の症状として、嘔吐、吐き気、乳房の張り、頻尿などが現れることがあります。 適切な栄養摂取と安静が大切です           5週目 - 8週目 (妊娠2ヶ月)   胎児: この時期、胎児の器官が形成され始め、心臓が動き始めます。 胎児はまだ非常に小さく、胎盤が栄養供給を担当しています ママの身体: 妊娠初期の症状が続き、疲労感や感情の変化も感じられます。 栄養バランスを保ち、健康な食事を心がけましょう             9週目 - 12週目 (妊娠3ヶ月)    ●胎児: 胎児の器官の発達が進み、腕や足、指が形成され、性別が分かることがあります。 胎児は約5センチほどの大きさに成長します ママの身体: 妊娠初期の症状が和らぐことがあり、体調が回復し安定することが多いです。。 妊婦健診を受け、胎児の成長を確認しましょう             13週目 - 16週目 (妊娠4ヶ月)         胎児: 胎児は成長し、顔の特徴がよりはっきりと現れます。動き始め、心臓音を聞くことができるようになります。 胎盤が完成して流産の危険性は少なくなります。   ママの身体: この時期には妊娠初期の症状が軽減し、食欲が戻ることがあります。 胎児の成長に合わせて栄養を摂り、適度な運動を心がけましょう。             17週目 - 20週目 (妊娠5ヶ月) 胎児: 胎児は成長し、性別が確認できる時期です。 骨や筋肉が発達し、胎児の動きが活発化します。 ママの身体: おなかが大きくなり、妊婦のお腹が見えるようになります。 胎児の健康を確保するために健康的な食事と定期的な検診が必要です。... 続きを読む...
妊娠中の虫歯について
ベテラン助産師の本村啓子です。 妊娠は女性にとって特別な時期であり、ママの健康は赤ちゃんの健康にも影響を及ぼします。 歯周病菌は早産リスクが高まります。 そのため、妊娠中の虫歯に気を付けるましょう           これから妊娠中の虫歯の原因と予防方法について 専門家の立場からわかりやすくお伝えします           妊娠中の虫歯の原因   ホルモンの変化: 妊娠中、ホルモンの変化が体内で起こります。特に、プロゲステロンとエストロゲンの増加は歯茎の血流を増加させ、歯ぐきが腫れや出血しやすくなります。これが虫歯の原因となります。 食生活の変化:  妊娠中、多くの女性が食事習慣を変えることがあります。嘔吐や嗜好の変化により、糖分を多く摂ることが増え、虫歯のリスクが高まります。 口腔内環境の変化:つわりや、ホルモンの影響での唾液の減少などがあります         妊娠中の虫歯の予防   適切な口腔ケア: 妊娠中は特に、歯磨きとフロスの正しい使用が重要です 歯垢をしっかり取り除き、歯磨き粉にフッ素が含まれているものを選びましょう。また、歯科医の定期的な診察を受けることも大切です。 バランスの取れた食事: 虫歯予防のために、砂糖や炭酸飲料の摂取を制限し、バランスの取れた食事を心掛けましょう。健康的な食事は母体と胎児の両方に良い影響を与えます。 定期的な歯科診察: 妊娠中でも歯科診療は安全です。歯科医に通い、虫歯の早期発見と治療を受けることは非常に重要です。  唾液の刺激: 唾液は自然な虫歯予防剤です。無糖ガムを噛んだり、水を飲んだりして唾液の分泌を促進しましょう。       妊娠中の虫歯は避けることができる問題です。   適切な口腔ケア、バランスの取れた食事、定期的な歯科診療を通じて、虫歯予防に取り組みましょう。   あなたの健康は赤ちゃんの健康にも影響を及ぼすため、しっかりとケアしましょう。   詳細な情報は専門の歯科医に相談することをおすすめします。   ご質問や疑念がある場合は、遠慮せずに専門家にご相談ください。   素敵な妊娠期間をお過ごしいただけるよう願っております。   続きを読む...