妊娠期の検査の必要性
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ベテラン助産師の本村啓子です。
妊娠期の検査は、妊娠の異常を早期に発見し、適切な対処を行うために実施されます
妊婦検診の無料化に関する一般的な内容、その目的、影響を説明します。
妊婦検診の重要性
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母体の健康監視:
- 妊娠中は、母体にさまざまな変化が生じ、特定の健康リスクが増加します。定期的な検診により、高血圧症候群、糖尿病、感染症などの早期発見が可能になります。
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胎児の発育チェック:
- 定期的な超音波検査により、胎児の成長、発育の異常、構造的異常を早期に発見できます。
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リスク管理と早期介入:
- 検診により特定されたリスクに基づき、必要な医療介入が早期に行われます。
週数に応じた検査
初期妊娠(0~12週)
初診時の全般的な健康チェック
時期: 初診時(妊娠確認後すぐ)
内容: 血圧、体重、身体測定、尿検査、血液検査(血液型、ヘモグロビン濃度、感染症のスクリーニングなど)
超音波検査
理由: 基本的な健康状態の確認と、妊娠に影響を与える可能性のある健康問題の早期発見。
6~12週
内容: 胎児の発育、心拍数、予定日の確認。
理由: 妊娠の確定、胎児の健康状態と正常な成長の確認。
血液検査
時期: 初診時
内容: 血液型、Rh因子、鉄欠乏性貧血、感染症(HIV、梅毒、B型肝炎など)のスクリーニング。
理由: 母体と胎児の健康リスクの評価。
ト
15~20週
内容: 母体血中の特定の物質を測定し、染色体異常のリスク評価。
理由: ダウン症候群などの染色体異常のリスク評価。
中期超音波検
18~22週
内容: 胎児の成長、解剖学的異常のチェック、性別の確認。
理由: 胎児の正常な発育と可能な異常の早期発見。
糖負荷試験、
超音波検査
、
24~28週
内容: 妊娠糖尿病のスクリーニング。
理由: 妊娠糖尿病の早期発見と管理。
血圧測定と尿検査
超音波検査
32週~
内容: 胎児の成長、解剖学的異常のチェック、性別の確認。
理由: 胎児の正常な発育と可能な異常の早期発見。
GBS検査:GBS(溶連菌)が新生児に感染する可能性があり、重篤な健康問題を引き起こす可能性があるため
(抗生剤の内服や点滴で治療すれば問題ありません)
超音波検査
36週
NSTモニター検査(毎週)
理由:お腹の張りや、胎児の体内環境を知る
超音波検査
高リスク妊娠の場合
時期: 通常は必要に応じて行われる。
内容: 羊水中の細胞や物質の分析。
理由: 遺伝的異常、感染症、肺の成熟度の評価。
成熟度テスト
内容: 胎児の肺の成熟度を測定するための検査。
理由: 早産のリスクがある場合に、胎児の肺の準備状況を知るため。
定期的な超音波検査と検診
その他の高リスク妊娠の場合の特別な検査
羊水穿刺:特定の遺伝的リスクがある場合や異常が疑われます。
心エコー検査:胎児の心臓の異常が疑われる場合に行われます。
これらの検査は、妊娠中の母体と胎児の健康を維持し、必要に応じて行います。
しかし、すべての検査がすべての妊婦に必要というわけではありません。
検査の必要性は、個々の健康状態、妊娠の経過、既往歴などに基づいて、医師が判断します。
妊娠中は定期的な検診を受け、医師の指示に従うことが重要です。
まとめ
それぞれの検査に、意味があり、安全に出産するために
定期検診はちゃんと受ける必要がありますね。
皆さんが元気な赤ちゃんを胸に抱ける日を、私も楽しみにしています^^