妊娠中の栄養素
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助産師の本村啓子です。
適切な栄養を摂取することで、妊娠中のリスクを軽減し
出産後の回復を助けることができます。
今回は、妊娠中に気を付けるべき取りたい栄養素の中で
タンパク質について詳しく説明します。
まず妊娠中に気を付けること
バランスの取れた食事
妊娠中は、各栄養素をバランスよく摂取することが重要です。
主要な栄養素には、タンパク質、炭水化物、脂質、ビタミン、ミネラルが含まれます。
日々の食事でこれらをバランスよく摂るよう心がけましょう。
カロリー摂取
妊娠中はエネルギー消費が増加するため、カロリー摂取を調整する必要があります。
過剰なカロリー摂取は体重増加を招く可能性があるため、
適切な範囲内でカロリーを摂りましょう。
体重増加については近年見直され、
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低体重の妊婦(BMIが18.4未満):
- 通常の体重増加目標は約12〜18キログラムです。
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健康な体重の妊婦(BMIが18.5から24.9):
- 通常の体重増加目標は約10〜12キログラムです。
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過体重の妊婦(BMIが25から29.9):
- 通常の体重増加目標は約7〜11キログラムです。
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肥満の妊婦(BMIが30以上):
※(BMI=体重(kg)÷身長(m)の2乗)
一律に10キロ程度とされていたものが
個別性を求められたことや、一時期ダイエットなどによる体重増加不良による
低体重児が増えたことで変更になりました。
タンパク質
タンパク質は赤ちゃんの成長に不可欠です。
肉、魚、乳製品、大豆製品などから適切なタンパク質を摂ることを心がけましょう。
良質なタンパク質は、体に必要なアミノ酸を豊富に含み
他の栄養素と共に健康をサポートする栄養価の高いタンパク質のことを指します。
完全なタンパク質
良質なタンパク質は、体内で合成できない必須アミノ酸を全て含む
「完全なタンパク質」であることが重要です。
必須アミノ酸は、体の成長、修復、免疫機能などに必要な栄養素です。
例えば、肉、魚、卵、乳製品などの
動物性食品は完全なタンパク質源とされています。
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卵白(卵の白身)
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鶏肉
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魚
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牛肉
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大豆
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牛乳
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ヨーグルト
消化吸収の効率性
良質なタンパク質は、体内で効率的に消化され
アミノ酸が吸収されることが重要です。
これにより、体は必要な栄養素を効果的に摂取できます。
これも完全なたんぱく質と一致します。
低脂肪と低コレステロール
良質なタンパク質源は通常、低脂肪で低コレステロールの食品と一致します。
これは心血管の健康をサポートするために重要です。
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鶏肉の胸肉
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豆腐
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魚
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豆類
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低脂肪の乳製品
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ノンフライ焼き肉
ビタミンとミネラル
良質なタンパク質は、ビタミンやミネラル(特に鉄、亜鉛、ビタミンB12など)も
含むことがあり、全体的な栄養価を高めます。
例えば、赤身の肉は鉄分が豊富です。
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鶏胸肉
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サーモン
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豆類(大豆、豆腐、豆乳など)
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牛乳
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ナッツと種子(アーモンド、チアシード、ひまわりの種など)
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海藻
低加工度
加工食品や過度に加工されたタンパク質源は
通常、良質なタンパク質と比べて栄養価が低いことがあります。
新鮮なものが良質なタンパク質になります。
個人のニーズに合った選択
個人の栄養ニーズや食事制限に合わせて
適切な良質なタンパク質源を選ぶことが大切です。
例えば、ベジタリアンは、植物性タンパク質源(大豆、豆類、ナッツ、種子など)を選択できます。
良質なタンパク質は、筋肉の健康、免疫機能、体組織の修復、ホルモンの生成など
多くの体の機能影響します。
バランスの取れた食事から
良質なタンパク質を摂取することが健康にとっては重要です。
おわりに
妊娠中の食事は慎重に考える必要がありますが
バランスの取れた食事と適切な栄養摂取によって
健康なママと赤ちゃんの健康は保たれます。
妊娠中の食事についての具体的なアドバイスは
医師や助産師や栄養士からの指導に従うことが重要です。
一番簡単なバランスの良い食事とは
色鮮やかで、いろんな色が入っているものという目安があります。
楽しみながら、おいしく食事しましょうね^^