こんにちは、助産師歴38年ベテラン助産師ケイコです。
今年もやります!!いいお産の日イベント💕
(ゲスト:おたんこ助産師さん)
私はこれまでに3000件以上のお産に立ち会い
たくさんのママたちの授乳のお悩みに寄り添ってきました。
また専門家としてTVや新聞で多数出演させていただきました
MCぺこぱさん
今回は最終回、「産後の回復に欠かせない温め」についてお話しします。
出産は、ママの体にとってフルマラソン以上の大仕事。
血液や水分を大量に失い、ホルモンも急激に変化します。
そんな産後の体を支えるのが 「温かさ」。
実は、体だけでなく心を守るためにも大切なお守りになるのです。
体験談
ある初産婦さんは「体が冷えて眠れない」と産後すぐに涙ながらに訴えました。
排出しようとするため、急に寒気を感じることもあります。
この方に温かいスープを飲んでもらい、湯たんぽでお腹と腰を温めたところ、
「嘘みたいに体が楽になった」と安心して眠ることができました。
ここで大切なポイントは2つ。
① 血流が回復を助ける
出産で傷ついた組織を修復するには、酸素と栄養を運ぶ血流が欠かせません。
温めによって血流が良くなると、体の回復力がぐんと高まります。
② 温かさが心を安定させる
温めは副交感神経を優位にして、心を落ち着けてくれます。
産後の不安や涙もろさはホルモン変化だけでなく冷えでも強まることがあるのです。
今日からできる温めケア
産後1か月はできるだけ湯船につかり、体を芯から温める
出産後の体は、悪露の排出や子宮の回復などで大きなエネルギーを使います。
シャワーだけだと体の表面しか温まらず、血流は十分に回復しません。
ぬるめ(38〜39℃)のお湯に10〜15分浸かると、
体の深部まで温まり、筋肉がゆるみ、血流が全身に巡ります。
→ 傷の治りが早まり、腰痛や肩こりの予防にもなります。
水分補給は白湯や温かいお茶で(冷たい飲み物は避ける)
産後は授乳で水分を多く必要としますが、
冷たい飲み物は胃腸を冷やし、代謝や免疫を下げてしまいます。
白湯や温かいお茶は胃腸をやさしく温め、
消化・吸収を助けて便秘の改善にもつながります。
→ 授乳中のママにおすすめなのは「麦茶」「ルイボスティー」
「ほうじ茶」などカフェインレスで体を冷やさない飲み物。
お腹・腰を守る腹巻きや湯たんぽを活用する
出産直後は子宮が元に戻る時期で、骨盤や腰回りは特に冷えやすくなります。
腹巻きで「冷えの入り口」を防ぎ、湯たんぽで腰や
下腹部をじんわり温めると、血流が整って回復が早まります。
→ 寝るときに「お腹と腰をはさむように」温めると、安心感も得られやすく、眠りの質も良くなります。
根菜の煮物・スープ・発酵食品など、温かい食事で内側からケア
食事の温かさは「内臓の温め」に直結します。
根菜(にんじん・ごぼう・大根)は体を温め、鉄分や食物繊維も豊富。
スープや味噌汁は水分補給にもなり、冷えを防ぎながら栄養を届けてくれます。
発酵食品(味噌・納豆・ヨーグルト)は腸内環境を整え、免疫力を底上げします。
→ 「温かい+消化によい」食事は、産後の弱った消化器にとって最高のサポートです。
温めは昔からママを支えてきた知恵。
特別なことではなく、日々の生活の中でできる小さな積み重ねです。
どうか遠慮せず「私の回復のために温める」ことを大切にしてください。
それが巡り巡って、赤ちゃんにとっても心地よい毎日につながります。
あなたと赤ちゃんの未来に、今日から温かさをひとつ取り入れてみてくださいね。











