ベテラン助産師の本村啓子です
母乳育児中の食事は、母親の健康はもちろん、
母乳を通じて赤ちゃんに栄養を提供するために非常に重要です。
今回は母乳栄養中の食事についてお話します。
昔の食事
昔は産後の母乳栄養の時期に鯉こくが進められていました。
鯉こくは、鯉を使った日本の伝統的な料理で、出汁を取って
味噌や醤油で味付けし、栄養価が高いとされています。
昔から産後の女性に推奨されてきた食事の一つで、
体力回復や母乳の質の向上に良いとされています。
食糧源としての重要性
鯉は水辺で比較的簡単に養殖でき、豊富なタンパク質源として利用されてきました。
特に水辺の地域では、鯉を食べることでタンパク質を手に入れることができ、
生活を支える一部となっていました。
文化的な要因
一部の地域では、鯉が文化的な重要性を持っていたり、
特別な行事や祝いの席で供される食材として位置付けられていたことがあります
例えば、日本では端午の節句に鯉のぼりが飾られ、その後に家族で鯉の料理を楽しむ習慣がありますね。
保存のしやすさ
昔は冷蔵庫や冷凍技術がなかったため、
食材の保存が難しかった時代がありました。
鯉は水中で飼育されているため、そのままの状態で保存することができ
長期間利用することができました。
このようなことから、産後に滋養と母乳のために鯉こくが勧められていたのです。
現代の栄養学に基づく食事内容
いろんない食べ物がある現代では、一番気を付けるのは
バランスの取れた食事です。
野菜
野菜は栄養素が豊富で、ビタミン、ミネラル、食物繊維が含まれています。
特に緑黄色野菜にはβ-カロテンやビタミンCが豊富で、免疫力を高める効果があります。
毎日の食事に野菜をバランスよく取り入れることで、栄養バランスを整えることができます。
果物
果物にも多くのビタミンやミネラルが含まれており、
特にビタミンCや食物繊維が豊富です。
果物は甘みがあり、スナックとしても手軽に摂取できます
バランスの取れた食事に果物を加えることで、栄養摂取をサポートし、健康を維持します。
全粒穀物
全粒穀物には食物繊維やビタミンB群、ミネラルが豊富に含まれています。
また、消化が遅く、血糖値の急激な上昇を抑える効果もあります。
玄米、全粒パン、オートミールなどを摂取することで、満腹感を得つつ、エネルギーを持続させることができます。
肉
牛肉や豚肉などの赤身の肉は、ヘム鉄と呼ばれる体内で吸収しやすい形の鉄分を豊富に含んでいて
牛肉は栄養バランスを保ちながら鉄分を摂取することができます
鶏肉も赤身の肉と同様に、ヘム鉄を豊富に含んでいます。
特に鶏のもも肉やささみなどがおすすめです
皮を取り除いたり、脂身を取り除いたりすることで、より健康的な鶏肉の摂取が可能です。
豆類
大豆、ひよこ豆、レンズ豆などの豆類は非ヘム鉄を含んでおり、鉄分を補給する良い方法です。
豆類は非常に多様な料理に使用できるため、食事のバリエーションを増やすことができます。
また、豆類は植物性タンパク質も豊富に含んでおり、栄養バランスを保つ上でも役立ちます。
魚
サーモン、マグロ、青魚などの脂肪の多い魚は、DHAとEPAを豊富に含んでいます。
特に青魚は、その脂肪に多くのオメガ3脂肪酸が含まれています。
魚介類は焼いたり蒸したりして調理することが一般的ですが、
加熱によってオメガ3脂肪酸が酸化してしまう可能性があるため、
できるだけ軽い加熱で調理するか、生で食べることをお勧めします。
妊娠期間は、生はあまりお勧めできないのでサプリで補うといいでしょう。
(妊娠期間にマグロなど、別の理由で大量に食べたくないものもあります。別に記載します)
健康的な脂肪
オリーブオイル、アボカド、ナッツなどの健康的な脂肪は、心血管疾患や炎症の予防に役立ちます。
適度な量で摂取することで、脳や神経系の健康を維持し、満腹感も得られます。
おわりに
栄養については、偏りなく食べることが大事です。
詳しくなくてもバランスよく食べるコツは
色彩豊かに食べることが大事です。
緑、茶色、白、赤、黄色が沢山ちりばめられておいしそうに見えたら
概ね、栄養素をだいぶ網羅していると考えられます。
視覚的にもおいしい食事が実は、バランスのいい食事なんですね。
食事は体つくりの手本ですので、健康で楽しい子育てしましょうね。
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