【母乳のこと:第1話】昔から変わらない「母乳の力」

こんにちは、助産師歴38年ベテラン助産師ケイコです。
今年もやります!!いいお産の日イベント💕(ゲスト:おたんこ助産師さん)

一昨年の写真


私はこれまでに3000件以上のお産に立ち会い
たくさんのママたちの授乳のお悩みに寄り添ってきました。


また専門家としてTVや新聞で多数出演させていただきました

MCぺこぱさん


こんにちは。助産師歴38年、3000件以上のお産に立ち会ってきたケイコです。


赤ちゃんが生まれた瞬間から始まる「授乳」。


「母乳が出るかな?」「足りているのかな?」と心配するママはとても多いですが、まず知ってほしいのは
母乳は昔も今も、赤ちゃんを守る特別な力を持っているということです。


  母乳は「白い血」


昔から母乳は「白い血」と呼ばれてきました。


それは、母乳がママの血液から作られるからです。

食べた物や飲んだ物が血液になり、その血液が変化して母乳になる





つまり、母乳は「ママの体そのものの栄養」といえます。

母乳には赤ちゃんに必要な栄養素(糖質・脂質・タンパク質・ビタミン・ミネラル)が

すべてバランスよく含まれています。


粉ミルクの研究はすばらしいですが、自然にママの体が作り出す完全食は母乳だけなのです。


  「えっ?」初乳は天然のワクチン



特に産後すぐに出る「初乳」には、免疫物質がぎゅっと濃縮されています。

  • IgA抗体 → 赤ちゃんの腸にバリアを作り、病原体から守る

  • ラクトフェリン → ウイルスや細菌の増殖を防ぐ

  • 成長因子 → 腸や臓器の発達をサポート


だから初乳は「天然のワクチン」と呼ばれるのです。


量が少なくても、その数滴に大きな意味があります。


  母乳の変化も赤ちゃんに合わせている

母乳はママの体調や授乳の時期によって成分が変化します。


  • 生後すぐ → 初乳で免疫たっぷり

  • 数週間後 → 成乳に近づき、栄養と免疫のバランスが整う

  • 成乳期 → 赤ちゃんの発達に合わせてカロリーや脂質量が変わる


まるで赤ちゃんの成長に合わせて「オーダーメイド」で作られているようなもの。
これは粉ミルクでは真似できない母乳の大きな特徴です。



  今日からできること


  • 少ししか出ないから意味がない…と思わないで
     → 一滴にも免疫が含まれています。出た分すべてが大切。


  • 授乳は「量より回数」
     → こまめに吸わせることで母乳の分泌が促されます。


  • 水分補給を忘れずに
     → 母乳のほとんどは水分。温かい飲み物を意識すると出やすくなります。


  • ママの安心が一番の栄養
     → 「出さなきゃ」と焦るとホルモンが滞り逆効果に。


  まとめ

母乳は、昔からずっと赤ちゃんの命を守り続けてきた力強い存在です。
出る量や見た目にとらわれなくても大丈夫。

赤ちゃんは「ママからもらえる母乳」をしっかり受け取っています。

そして母乳を通じて、ママの愛情もぬくもりも伝わっています。

安心して、あなたの母乳を赤ちゃんに届けてあげてくださいね🌸



次回は「母乳を育てる体づくり」。
食事や休養でどんなふうに体を整えたらいいか、具体的にお伝えします。

 

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