ベテラン助産師の本村啓子です。
妊娠中の梅毒が8年前の3倍になったそうです!
梅毒
梅毒は、性感染症の一つで、細菌によって引き起こされます。
梅毒は感染した人から他の人に性的接触を通じて広がり、また母親から胎児へ感染が広がることもあります。
梅毒は、感染初期、第二期、第三期の3つの段階に分けられます。
梅毒の進行
梅毒は通常、3つの進行段階があります。
- 初期梅毒(Primary Syphilis):潰瘍(潰瘍)ができ、しばしば無症状のまま進行します。
- 二次梅毒(Secondary Syphilis):全身性の症状が現れ、発疹、発熱、リンパ節の腫れなどがあります。
- 残りの段階(Tertiary Syphilis):十数年後に、心臓、脳、骨、内臓などに重大な合併症が発生することがあります。
梅毒の妊娠への影響
妊娠中に梅毒に感染した場合、胎児に感染が広がることがあります。
これは先天性梅毒と呼ばれ、胎児の成長と発達に深刻な影響を及ぼすことがあります。
先天性梅毒の症状には、歯の異常、耳の聴覚障害、皮膚の病変、骨の異常などが含まれます。
梅毒の妊娠へのリスクを最小限に抑えるためには、妊娠前に感染をチェック
必要に応じて治療を受けることが重要です。
また、妊娠中にも定期的な検査と治療が行われることがあります。
先天性梅毒児
先天性梅毒児は、母親が梅毒に感染し、胎児に感染が及んだ結果生まれる赤ちゃんの状態です。
先天性梅毒児の特徴は、感染の程度や時期で胎児に及ぼす影響によって異なります。
皮膚症状
先天性梅毒児は皮膚症状を示すことがあります。
赤ちゃんの体に湿疹や発疹、びらんが現れることがあります。
骨症状
先天性梅毒は骨にも影響を及ぼすことがあり、
特に長い骨(腕や足の骨)に異常が見られることがあります。
骨の変形や骨折が生じることがあります。
歯の異常

歯の発育に問題が生じ、歯の形状や数に異常が見られることがあります。
ハッチンソンの前歯(上の切歯)の異常が特に知られています。
器官の影響
先天性梅毒は内臓器官にも影響を及ぼす可能性があります。
肝臓や脾臓の腫れ、肺炎、肺出血などが生じることがあります。
中枢神経系に影響を及ぼすことがあり、
発達の遅れ、てんかん、脳の異常が見られることがあります。
低体重・早産
先天性梅毒の母親から生まれた赤ちゃんは、低体重で生まれることが多いです。
また、早産のリスクも高まります。
他の症状
その他の症状には発熱、急激な体重減少、貧血、黄疸(皮膚や白目が黄色くなる)などがあります。
先天性梅毒は治療が必要であり、早期に適切な抗生物質治療を受けることが重要です。
適切な治療を受ければ、症状が改善し、合併症を防ぐことができる場合もあります。
妊娠中に梅毒感染を防ぐためには、妊娠前または妊娠中に梅毒のスクリーニング検査を受け
必要に応じて治療を行うことが大切です。
梅毒の予防
梅毒は感染の拡大を防ぐために早期に診断と治療が重要です。
梅毒の予防には、避妊具の使用、パートナーの感染症スクリーニング
感染が疑われる場合の早期診断と治療が含まれます。
妊娠を計画している場合、妊娠前に梅毒のスクリーニング検査を受け
感染がある場合は治療を受けてから妊娠を始めることが推奨されます。
性的なパートナーとのオープンなコミュニケーション、避妊具の使用、
そして妊娠を考える前に感染のスクリーニングを受けることが、梅毒の予防と管理に役立ちます
梅毒の母子感染は診断と治療により防ぐことが可能です。
まとめ
普段の生活をしていたら、あまり心配することはありません。
ですが思わぬ形で感染する場合もありますが、
妊婦検診に必ず行き、何かあれば医師に相談して早期に対応することで
心配はいりません。
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