ベテラン助産師の本村啓子です
今回は赤ちゃんの視野と成長をテーマに簡単にお話しさせていただきます。
赤ちゃんの視野(視力や視覚の発達)は、出生時から成長するにつれて徐々に発達していきます。
新生児から1歳頃までの視覚の発達の過程は次のようなものです
1. 出生直後(0~1ヶ月)
赤ちゃんは視力が非常に弱く、視野は約20~30cm程度の範囲しかはっきり見えません。
この距離は、抱っこされている時に母親の顔を見るのにちょうど良い距離です。
色の識別はまだ十分ではなく、特にコントラストの高い色(白黒や濃い色)を好んで見る傾向があります。
赤ちゃんは物を追いかけて目で追うことはまだ難しいですが、動くものに興味を示すことはあります。
1~2ヶ月
徐々に焦点を合わせる力が発達し、視野が少し広がっていきます。
少し遠くのものにも興味を示すようになりますが、まだはっきりとは見えていません。
明るい色やコントラストの強い模様に引きつけられ、目を向けることが増えてきます。
3~4ヶ月
物を目で追う能力が発達し、左右に動く物を追いかけるようになります。
この時期には、親や周囲の物に目を合わせる時間が増え、表情にも反応するようになります。
色の識別能力も向上し、より多くの色を認識できるようになりますが、特に明るい色や鮮やかな色に興味を示すことが多いです。
5~6ヶ月
視力がさらに発達し、視野も広がってきます。遠くの物や人にも興味を示すことができ、顔を認識するのが得意になります。
立体感(奥行きの感覚)を少しずつ理解し始め、物の距離を感知する能力が向上します。
この時期になると、手を伸ばして物をつかもうとする行動も見られるようになります。
7~12ヶ月
赤ちゃんの視力はほぼ大人並みに近づき、細かいものや遠くの物もはっきりと見えるようになります。
動きのある物や人を追う能力がさらに発達し、素早く動く物にも目を追いつかせることができます。
色の認識もより正確になり、日常生活で見られるさまざまな色を識別できるようになります。
まとめ
赤ちゃんは出生直後は非常に限られた視野と視力を持っていますが、生後数ヶ月の間に急速に発達し、1歳頃にはほぼ大人と同じような視覚機能を持つようになります。
赤ちゃんはお母さん、お父さんの表情を通じて安心感や愛情を感じるため、目を合わせることでつながりを感じることができます。
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