パタニティブルー(パパのマタニティブルー)
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ベテラン助産師の本村啓子です。
今回はパタニティブルーについてお話します。
パタニティブルーは、パパが子供が生まれた直後やその後の数週間から数か月にかけて感じる一時的な感情的な状態を指します。
この状態は、母親の「マタニティブルー」と類似していて
近年問題とされるようになってきました。
父親が新しい親としての役割や責任に適応しようとする過程で生じることがあります。
パタニティブルーの割合
パタニティブルーはパパによって経験される一般的な感情的であり
その割合は新しいパパの約10%から20%と言われています。
ただし、個々のパパやその状況によって異なるため、具体的な割合は幅広いです。
パタニティブルーの原因
パタニティブルーの原因は複雑で、個人や状況によって異なりますが
一般的な要因には以下のようなものが含まれます。
新しい役割への適応
睡眠不足
新生児の夜間の世話や授乳などの活動により
睡眠不足が父親に影響を与えることがあります。
睡眠不足は感情的な不安やイライラを増加させる要因となります。
パートナーシップの変化
子供が生まれることで、夫婦関係に変化が生じることがあります。
夫婦での2人の関係から、手のかかる赤ちゃんが生まれたことで
パートナーとの会話が減ったり、お互いのことを気にかける時間が無くなり
パパにとってストレスの要因となりえます。
社会的・経済的圧力
子供の出生に伴う社会的および経済的なプレッシャーは
パパにとっても感情的なストレスを増加させることがあります。
子供の養育に関連する費用や生活の変化に対処することは
主に家計を担うことの多いパパにストレスになる場合があります。
パタニティブルーを避ける方法
パパがパタニティブルーを避けるためにできることは次の通りです。
サポートを求める
家族、友人、専門家など、信頼できる人々とのコミュニケーションを通じて
感情を共有することが大切です。
これまでと違う環境に一人で考えるのではなく
経験者に感情的なサポートを求めることで安心が得られます。
また、赤ちゃんのケアや育児に関する情報を収集し
自信を持って子育てに取り組むことがパタニティブルーの予防に役立ちます。
パートナーシップを強化する:
子育てを中心とした会話な中で
夫婦関係を強化し、コミュニケーションを行います。
パートナーと共同で子育てに取り組むことは
家庭の中での孤独を感じることが減り
パタニティブルーのリスクを軽減します。
自己ケア:
ママと交代で睡眠や休息を確保し、自己のケアにも時間を割くことが重要です。
身体的な健康を維持し、息抜きの時間も確保して
ストレスを軽減する方法を見つけましょう。
パタニティブルーの理解
パタニティブルーは一時的な感情的な状態であり、多くの父親が経験します。
ママを含め家族がそれについて、理解することは重要です。
赤ちゃんが生まれてママだけではなくパパも
大変な変化に対応してしていることを理解して、
お互いにサポートし合い、幸せな家庭を築いていきましょう。
子供たちにとっては、両親が協力し、愛情を持って接することが大切な経験です。
お互いの理解と協力に感謝しながら、子育てを楽しんでいきましょう。
皆さんの、ご家族が仲良く、いつまでも幸せでありますよう
心から祈願しています。