こんにちは、助産師歴38年、本村啓子です。
私はこれまでに約3000人の赤ちゃんの誕生に立ち会ってきました。
今回はつわりについてお話をします。
妊娠初期、多くのママが最初に直面するのが「つわり」
妊婦さんの約7〜8割が何らかのつわり症状を経験すると言われています。
ただ、「つわり=吐くこと」と思われがちですが、実は「食べづわり」「眠りづわり」「においづわり」など、症状はさまざま。
中でも見逃されがちなのが【食べづわり】
「空腹になると気持ち悪くなる」「常に何か口にしていないと不安」などの症状は、吐いてないから軽いというわけではありません。
🌸無理しないための5つのコツ
① 吐かなくてもつわり(=食べづわり)です
→ 空腹になると気分が悪くなるタイプのつわり。
「気持ち悪くならないように、常に何かを口にしている」必要があります。
📝 ポイント:
② 「食べられるものだけ」でOK
→ 栄養バランスを気にしすぎてしまいがちですが、今は“食べられること”が最優先。
赤ちゃんはママの蓄えでしっかり育ちます。
📝 よくある“食べられたもの”例:
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フルーツ(りんご、バナナ、みかん)
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冷たいうどん、ゼリー、おかゆ
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フライドポテト、塩せんべい(意外と大丈夫な人も多い)
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ところてんや寒天ゼリーなど、さっぱり系
③ におい対策:マスク・レモン・アロマシート
→ 妊娠初期は、嗅覚が鋭くなるため、日常のにおいがつらくなることも。
特に苦手になるものとして、よく挙げられるのが:
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ご飯の炊けるにおい
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冷蔵庫の開閉時のにおい
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食器棚や調味料まわりのにおい
📝 対策例:
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マスクにアロマオイル(レモン・ペパーミントなど)を1滴
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シトラス系のアロマシートや香り袋を持ち歩く
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換気&作り置きで調理時間を減らす
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夫や家族に炊飯や料理をお願いする
④ 寝不足・低血糖を避ける
→ つわり=体のSOSサイン。ホルモンバランスの変化で疲れやすくなるので、
とにかく「寝られるときに寝る」ことが大事です。
また、空腹状態が長く続くと低血糖になり、つわりが悪化することも。
📝 対策例:
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昼寝(10~20分)でもOK。無理に家事はしない
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起きたらすぐに飴やジュースで血糖値を上げる
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寝る前に軽く食べておくことで、朝の吐き気を防ぐ
⑤ 「気にしないことが一番の薬」という言葉も
→ つわりは「いつまで続くの?」「ちゃんと赤ちゃんに栄養いってる?」と
考え始めると止まらなくなってしまいます。
だけど「気にしない」だけで軽くなることもあるんです。
📝 助産師からのメッセージ
「赤ちゃんの命を守るためのサインなんだ」
「今は“がんばらない”のがママの仕事」
と思って、自分に“やさしい目”を向けてあげてくださいね。
🔸おすすめ対策アイテム(実際にママたちに人気!)
● 経口補水液(OS-1、アクアソリタなど)
→ 吐いてしまった後、水分とミネラルをしっかり補える。
つわり期の脱水防止にもおすすめ。
● 炭酸水(無糖 or レモン風味)
→ 「炭酸の刺激でスッキリする」「気持ち悪さが軽減する」という声が多数。
レモン果汁を絞っても◎
● 小分けおにぎり(冷凍して常備)
→ 朝起きてすぐ、お風呂上がり、外出前など、ちょっと食べたい時にすぐ食べられる。
具材は梅・昆布・おかか・塩むすびなどが人気。
● 塩せんべい・グミ・ラムネなどの携帯食
→ カバンに常に忍ばせておくと安心。
口に入れてるだけで落ち着く人も。
✨さいごに
つわりがつらいときは、「私は弱い」と思わないでください。
それはあなたの身体が、新しい命を守ろうとしているサインです。
あなたの体も心も、赤ちゃんも、無理しないで過ごす時間を大切にしましょう。
そして、つわりが落ち着いたら…次は腸活と温活の準備へ。