赤ちゃんの便

べテラン助産師の本村啓子です


赤ちゃんの便は、生後の日数や食事の内容によって変化します。


新生児期から幼児期にかけて、便の性質や量、色、においなどが異なることがあります。

以下では、赤ちゃんの便に関する各段階の詳細を説明します。


   胎便生後(2―3日まで)

 


胎便は、黒っぽくて粘性があり、しばしば緑色や黒色をしています。

胎便は主に新生児の最初の数日間に見られます。


胎便は、胎児期に胎児が胎盤経由で摂取した羊水や

胎児期に飲み込んだ胎便の一部が出生後に排出されるものです。



  移行便(新生児期)




移行便は、新生児が母乳またはミルクを初めて摂取した後に排出される便のことです。


移行便は胎便と普通の便との間の段階であり、色や性状が移行していく過程です。

移行便はしばしば緑色から茶黄色に変わり、より軟らかくなることあります。



  普通便(新生児期以降)




普通便は、新生児期を過ぎた後の便のことを指します。


普通便は主に母乳やミルクを消化した後に排出されるもので、

黄色や黄色がかった茶色をしています。


普通便はしばしば柔らかく、粘性があります。

また、通常はあまり臭いがありません。


  異常便(特に注意が必要な場合)



異常便は、赤ちゃんの健康状態に関する重要な情報を提供することがあります。


異常な便の色、量、におい、または性状は、

消化器系や栄養状態に関する問題がある可能性があります。


例えば、異常な便には以下のような特徴が含まれます


血便


 血便は、赤ちゃんの便に血液が混ざっている場合を指します。


少量の場合は、硬い便や、便秘を直すための刺激で小さな傷がついて出る場合もありますが


赤い色の血便は、消化器系の問題や感染症を示す可能性があります。


赤ちゃんが経験する腸閉塞の一種に、腸重積症があります。


腸重積症では、腸の一部が別の部分に滑り込み、血流が阻害されます。


この場合、便は「ジャムのような」赤や黒い色をしており、血便であることが多いです。


粘液便

 粘液便は、赤ちゃんの便に粘液が含まれている場合を指します。

粘液便は通常、消化器系の炎症や感染を示す可能性があります。


ウイルス性または細菌性の感染症は、赤ちゃんの消化器系に炎症を引き起こし、

粘液の増加を招くことがあります。


これは一時的な問題であることが多く、感染が治ると症状も改善します。



便の色が薄い

便の色が薄い場合は胆道閉鎖症はも疑われます。

◎ウンチの色が薄い(レモンイエロー・淡黄色・クリーム色・薄緑色)

 ◎オシッコに色が付いている(新生児は透明無色) 

◎黄疸がある(完母の場合母乳性黄疸がでますが、病的黄疸の場合もあります。黒ずんで見える時があります。)

など総合的に判断しますが、おかしいなと思ったら医師に相談しましょう。


過剰な便秘または下痢


赤ちゃんの排便パターンが異常である場合、

消化器系の問題や食事の問題を示す可能性があります。


赤ちゃんの便の量、におい、色、性状は、一般的に個体差があります。

しかし、赤ちゃんの便がいつもと違うなと思うママの感は大事です。

異常がある場合は、すぐに医師に相談することが重要です


正常な便のパターンと異常な便の特徴を理解し、

赤ちゃんの健康状態を適切に管理することが重要です。


  まとめ


便の色や、量、においにも個人差はありますが

ママの直感はとても大切です。


普段から色や、においは確かめておいて

おかしいなと思ったら迷わず医師や助産師に相談しましょうね。


あなたの子育て応援します。