妊娠中の不眠
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こんにちは。助産師歴35年のベテラン本村啓子です。
今日は妊娠中の不眠についてお話しします
妊娠中の不眠
妊娠中の不眠は、多くの場合、ホルモンバランスの変化によるものです。
妊娠初期には特に、以下の要因が不眠の原因となります。
1. ホルモンバランスの変化:
妊娠初期(13週6日まで)では、妊娠を継続するために
hCGホルモン、エストロゲン、プロゲステロンなどのホルモンが急激に変化します。
これらのホルモンの増加は、睡眠に影響を与え、不眠の原因となります。
2. つわり(悪阻):
妊娠初期にはつわりが起こり、日中に体調が悪化し、
夜に回復するため、昼夜逆転することがあります。
3. 寝汗:
プロゲステロンの増加により、妊娠初期には寝汗が増え、寝苦しさを引き起こすことがあります。
4. 頻尿:
妊娠初期から尿量が増え、頻尿が起こります。
特に夜間に頻繁なトイレが不眠を引き起こすことがあります。
5. 不安:
妊娠初期には流産や胎児の先天性疾患、高齢出産に対する不安が増えることがあり、
これが不眠の一因となります。
これらの要因は、ホルモンバランスの変化による身体的な変化や不安感から生じるものです。
妊娠中の不眠の解決方法
妊娠中の不眠を解決するためには、以下の方法が役立ちます。
ただし、個人差がありますので、自身の状態に合った方法を選ぶことが重要です。
1. お風呂はぬるめのお湯に入る:
ぬるめのお湯に入浴することで体温が上昇し、その後体温が下がりやすくなります。
就寝前にぬるめのお風呂に入ることで、眠りにつきやすくなります。
2. 日中に軽い運動をする:
日中に軽い運動を行うことで、睡眠の質が向上します。
ウォーキングやマタニティヨガなど、負担のかからない運動を選びましょう
20分程度の軽い運動でも十分です。
3. 呼吸法を活用する:
ヨガの呼吸法は、ストレスを軽減し、睡眠の質を向上させる効果があります。
妊婦さんでも安全に行える呼吸法を試してみると良いでしょう。
4. デジタルデバイスの使用を控える:
夜寝る前にはパソコン、スマホ、テレビなどから出るブルーライトを避けることが大切です。
ブルーライトはメラトニンの分泌を抑え、睡眠を妨げます
5. 仮眠は短時間にとどめる:
昼間の仮眠は短時間にとどめ、夜の睡眠を妨げないようにしましょう。
6. 睡眠薬は医師の指導を受ける:
睡眠薬の使用は医師の指導のもとで行うべきです。
妊娠中に適切な睡眠薬を使用する場合でも、医師の指示に従いましょう
7. 漢方薬やサプリメントは医師に相談する:
漢方薬やサプリメントの使用については、必ず医師に相談しましょう。
これらの製品も妊娠中の体に影響を与える可能性があるため
自己判断せずに専門家の意見を仰ぐことが重要です。
妊娠中の不眠は個人差がありますが、ストレスを軽減し、リラックスすることが大切です。
何かと大変な時期ですが
適切な方法を試しながら、健康的な睡眠を確保しましょう。