べテラン助産師の本村啓子です
赤ちゃんの肌は非常にデリケートで、その柔らかさと
みずみずしさを保ったりトラブル防止に特別なケアが必要です。
赤ちゃんの肌の特徴、水分の重要性、お風呂でのケア、おむつケア、
そして日常のスキンケアについて詳しく解説します。
赤ちゃんの肌の特徴
水分
赤ちゃんの肌は大人の肌と比較して、薄くて敏感で、水分を多く含んでいます。
この水分が赤ちゃんの肌を柔らかく、みずみずしく保つ秘訣です。
肌の水分量は、成人では身体の約60%ですが、赤ちゃんの場合80%もあります。
厚さ
赤ちゃんの皮ふの厚さは約1mm、大人の約1/2しかありません。
新生児期は一般的に皮脂の分泌も多いので
そのため乳児脂漏性湿疹などが起きることもあります
生後3ヶ月頃までは、お母さんの黄体ホルモンの働きで多く分泌されていた皮脂も
4カ月ころになると肌を保護する成分の胎脂が落ちていき、皮脂の分泌も落ち着いてきます。
皮脂が少なくなる肌のバリア機能が十分に働かないので
刺激の受けやすい状態になってしまいます。
ケア
保湿のタイミング
■起床時
朝の顔を拭いて上げたタイミングで保湿することで、
一日のバリア機能を強化して乾燥予防できます。
■お風呂上がり
タオルドライした後、入浴後5分以内ぐらいには保湿するようにします。
お風呂は、赤ちゃんの肌を清潔に保つだけでなく、リラックスさせる効果もありますので
水温は38-40度程度にやや低めの設定にします。
石鹸は赤ちゃんの肌に優しい無添加の洗浄料を使用します。
お風呂上がりは、肌を優しくタオルで押さえるようにして水分を拭き取り、
すぐにたっぷりと湿剤を塗ることで、肌の水分を保ちます。
■外出の前後
紫外線は肌の乾燥を招くため、外出前には乾燥予防として保湿し
帽子やなどで、紫外線を防ぎ、外出後はアフターケアとして保湿してあげてください。
■オムツ替えのとき
おむつケアは、赤ちゃんの肌にとってとても重要です。
おむつをこまめにチェックし、濡れていたり汚れていたりしたらすぐに交換します。
おむつ替え後は、まずは肌を優しく清潔に拭くことが大事です。
便の回数が多い時などは微温湯を使って洗い流すと早く治ります。
(こする刺激と、菌が残るのが一番よくない)
必要に応じて保護クリームを塗っておむつかぶれを防ぎます。
皮膚のシワ部分もしっかり保湿剤を塗りこんでください。
■顔や体の汗を拭いたり、食事のあとに口元を拭いたら
綺麗に汚れを取り拭き取り保湿ケアで補ってください。
保湿ケア
保湿は赤ちゃんのスキンケアで最も重要です。
お風呂上がりやおむつ交換後に、無香料で敏感肌用の保湿剤を適用することで、
肌の水分を閉じ込め、乾燥を防ぎます。
特に冬の寒い時期や乾燥する環境では、普段よりも
こまめに保湿ケアを行うことが重要です。
保湿剤を赤ちゃんの顔や体に何カ所か置いたら、手のひらでくるくる優しくなでるように塗ってください。
保湿剤はゴシゴシすり込んでも肌を痛めるだけで浸透しません。
肌表面に優しく膜を作るようなイメージで広げていきましょう。
コットンではなく人の手で塗る方が肌になじみやすいです。
保湿剤は全身に行い、皮膚の接する顎下や首、手のひらなども行います。
さらに乾燥しやすい頬や口周りなどは、必要を感じたら重ねづけしてください。
皮膚の走行に沿って塗るのがコツです。
腕や下肢の場合は腕や脚の長軸方向塗り、次に
優しくクルクルとマッサージしながら回しながら塗ります。
日光対策と衣類の選び方
赤ちゃんの肌はUVダメージを受けやすいため、
外出時には適切な日焼け止めを使用し、帽子や長袖の衣類で肌を保護します。
赤ちゃんの肌に触れる衣類は、柔らかくて通気性の良い天然素材を選びましょう
合成繊維や粗い布地は避け、肌に優しい素材を選びましょう。
まとめ
赤ちゃんの肌は非常にデリケートで、適切なケアが必要です。
お風呂での正しい洗浄、保湿ケア、おむつ替え時の注意、日光対策、
そして適切な衣類の選択が、赤ちゃんの肌を健康でみずみずしい状態に保つ鍵です。
何か異常を感じたら、すぐに医師の診断を受けることが重要です。
赤ちゃんの肌ケアは、毎日のの小さな努力が、
快適さと健康を支えることにつながります。