こんにちは、助産師歴38年、本村啓子です。
これまでに約3000人の赤ちゃんの誕生に立ち会い、
たくさんのママたちと授乳や育児のお悩みを一緒に乗り越えてきました。
先日ベテラン助産師としてTV出演致しまして
でぺこぱさんと共演させていただきました^^
楽しい経験ができました。
今回はゲップについてお話します。
赤ちゃんを抱っこして、授乳が終わったあと…
「ゲップが出ない!」と焦った経験、ありませんか?
特に初めての育児だと、
「ちゃんと出さないとお腹が張っちゃうのかな」
「寝かせたらすぐ泣くのは、ゲップが足りないから?」
そんなふうに不安になりますよね。
今日はそんな「ゲップ」について、
実はいろんな要素が関係しているというお話をします。
赤ちゃんのゲップが大事な理由
実は、赤ちゃんが母乳やミルクを飲むとき、
一緒に空気もゴクゴク飲み込んでいます。
この空気が胃の中に溜まったままだと、
・お腹が苦しくて泣いてしまう
・吐き戻しの原因になる
・眠ってもすぐ起きてしまう
…といったことが起こるんですね。
特に、赤ちゃんはまだ胃の形がつぼ状で締まりがないため、
空気やミルクが逆流しやすいんです。
「背中スイッチ」や「胃結腸反射」も関係している?
「せっかく寝たのに、布団に置いた瞬間パチッと目を開ける」
そんな背中スイッチも、実は胃の張りが原因になっていることがあります。
胃がパンパンのまま寝かされると、違和感を感じて目を覚ましやすいんですね。
また、胃結腸反射(いけっちょうはんしゃ)といって、
胃にミルクや空気が入ると、腸が動き出す反応が赤ちゃんにはよく見られます。
このとき、お腹がゴロゴロしたり、ウンチが出たりする子も。
でも、空気がうまく抜けていないと、腸が余計に張って不快感につながることもあるんです。
正しいゲップの出し方と、出にくいときのコツ
ゲップをさせるときの基本は「縦抱きで背中トントン」ですが、
ポイントは【背骨にそって下から上へ、空気を押し上げるイメージ】です。
やり方の例:
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赤ちゃんを縦抱きにする(お腹があなたの胸にぴったりつくくらい)
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背骨のラインに沿って、手のひらで下→上にさする
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トントンはやさしく、リズミカルに(肩甲骨の間あたりを)
もしそれでも出ないときは…
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膝の上で身体(胃)を縦にすると体が安定して出やすくなる子もいます
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授乳中にこまめにゲップタイムを入れるのもおすすめです(途中休憩がてら)
それでも出ない場合は、無理に出そうとせず
右側を下にして寝かせて様子を見る方法もあります
焦らなくて大丈夫。まずは出せる体勢を試してみて
ゲップは「絶対に出さなきゃ!」とママが焦ると、
赤ちゃんにも緊張が伝わります。
大切なのは、ゲップが出やすい姿勢と、タイミングを知っておくこと。
そして出なかったときも、右を下にして少し高めの角度で寝かせてあげると、
吐き戻しや空気の逆流が起きにくくなります。
「背中スイッチ」や「お腹の張り」が気になるときも、
ゲップを意識してみると、改善されることがよくありますよ。
最後に。あなたと赤ちゃんのペースを大切に
38年助産師をしてきて思うのは、
どのママも、みんな赤ちゃんを思って一生懸命だということ。
ゲップひとつでも、気にかけてあげるその気持ちが、
赤ちゃんにとってはなによりの安心です。
焦らなくて大丈夫。
今日ご紹介した方法を、あなたのペースで取り入れてみてくださいね。
次回は「夜中の授乳後、赤ちゃんが寝ないときの対処法」について書こうと思います。
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